地方公務員の消防士・警察官と違い、国家公務員の自衛官は日本全国に転勤の可能性があります。そして現在は、陸曹の間に他部隊経験を合計6年間積まなければならない決まりがあります。ほとんどの自衛官が転勤を経験することになりますね。交際期間中は遠距離恋愛をしているカップルも多く、結婚すれば単身赴任か帯同するのかを決めなくてはなりません。気になる転勤内示の時期や頻度について、この春陸上自衛官の夫の転勤に帯同した自衛官妻が実状をお教えします!
転勤内示の時期はいつ頃?
自衛官の転勤は「春の転勤4月1日付」と「夏の転勤8月1日付」の2種類あります。どちらの転勤でも、内示は2ヶ月前に出されると聞いていました。今回主人は春の転勤で異動になったのですが、内示が発表されたのは2月末と実際は約1ヶ月前でした!日本全国転勤があるため、沖縄~北海道の大異動だってありえます。「1ヶ月前に言われたんじゃギリギリすぎる!」と思いますよね?確かに決定するのはギリギリでしたが、実は内々示と言われるものがあるのです。
内々示とは?
内示よりも前に出されるのが内々示です。約半年前から出されます。内々示とは求人募集のような感じで、「どこどこの部隊が募集しています。希望者はいますか?」という話が各部隊にくるところから始まります。希望者がいれば選考され、いなければ同一駐屯地での勤続年数が長い陸曹が、上官からの推薦で選考され声がかかることが多いです。
選考の途中経過で「概ね決まりそうですよ」と口頭で言われます。これが内々示です。この「概ね決定」から内示までが長いのです!ちなみに、陸上自衛官は幹部でなければ近隣部隊への転勤はありません。遠方への転勤なのに家族ははっきり決まらないまま準備を進めなければならないのです。そして内々示が出ていても、転勤がなくなるケースもあります。
我が家も内々示から内示までの5ヶ月間、「概ね決定」「70%決定」「ほぼ決まり」と徐々に決定の言い方を高められハラハラして過ごし、万が一転勤がなくなったら…と引っ越し業者や交通機関等、日に日に値上げされるキャンセル料金にもドキドキしました。本当に自衛官との結婚は妻の対応力が求められるなとつくづく感じます。
転勤頻度はどの位?
幹部自衛官や警務隊等一部部隊に所属している隊員は約2年に1度のペースで転勤があります。その他の隊員は最初に記載した通り、陸曹の間に6年間他部隊での経験を積むことが決まっています。3年の転勤を2回繰り返す隊員もいれば、一気に6年外に出る隊員もいて、陸曹の間の転勤頻度は5~10年に1・2度のペースですが個人によってバラバラです。10年の間にも転勤がなかった隊員もいます。
転勤後、転勤先での勤務期間は決まっていないことが多いです。上官との定期的な面談によりその時の状況次第で変わるのです。「2年後に地元に帰れるから大丈夫!」と思っていたらそのまま転勤先で10年目になる隊員もいるそうです。その土地が気に入れば楽しく過ごせそうですが、家族としては先の不透明な転勤に帯同する不安も大きいですよね。
自衛官の転勤まとめ
隊員にとっては大切なステップアップの機会になる転勤ですが、内示はギリギリにしか出ない、転勤後どうなるのかわからない…家族にとっても負担の大きなことですよね。自衛隊からのサポートとしては、冊子が配布されます。必要な手続きや転勤に伴う手当の説明が記されているのですが、「実際この通りに手続きしてたんじゃあ間に合わない!」「実際にかかる費用と手当の採算合わない!」と言いたくなりました…。
内々示の時点である程度動けるよう下準備と心積もりをしておき、内示が出たらスムーズにサポートできるようにするのがおすすめです!
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