公務員と聞くと安定した職業で高給取りなイメージがあります。その中でも自衛隊は、武器を扱うことのできる特別国家公務員。”特別”と付くとそのイメージがさらに膨らみますよね。会社員の場合、勤続年数が長くなり年齢を重ねるとともに年収は右肩上がりに増えるのが一般的ですが、自衛隊でも年齢と年収は比例するのでしょうか?現役陸上自衛官妻が詳しくお答えします!
自衛隊の給料計算方法って?
自衛隊の毎月の給料は「防衛省の職員の給与計算等に関する法律」という法律で計算方法が定められています。これは一般の国家公務員の給与計算とは別の計算方法になります。その法律により棒給と呼ばれる基本給が定められていて、そこに各種手当が加算され算出されます。棒給は階級によって異なるため、自衛隊の年収は階級によって変わるといえます。
年齢は関係ないの?と思いますよね。自衛隊の年収は年齢によって「何歳だからいくら」とは言えないのです。というのも民間の会社に入社する場合は、高卒・大卒・中途と採用時期は3種類で配属部署は入社後に決まることがほとんどですが、多くの職種がある自衛隊では、希望職種により入隊方法や入隊年齢にバラつきがあるため、年齢ではなく階級で年収が変わると考えたほうがわかりやすいです。
階級別の年収
前述のように多くの職種がある自衛隊。中には事務職の隊員、医務官や整備技術士もいますが、本日は自衛官と聞いてイメージのつきやすい、災害派遣の際などメディアでよく目にする”普通科隊員”の階級別の年収をご紹介します!
士階級
一般曹候補生として入隊した隊員は半年間の新隊員教育の後、2等陸士に任官されます。その後1年9か月で陸士長となります。この間の年収は約260万~320万円です。2等陸士から陸士長までは自動的に昇級できますが、士階級の間は任期制のため次の曹階級に上がれなければ自衛官としての仕事を続けることはできません。
曹階級
士階級の間に試験に合格し、半年間の教育を経て3等陸曹になります。その後曹長へと昇級していきます。曹階級の間の年収は約320万~590万円です。金額に開きがあるのは3等陸曹~曹長になるまでには20年近くかかるといわれており、昇級スピードは教育期間中の成績・勤続年数等によるためです。年齢が同じでもここから年収に差が出てくるようになります。
尉階級
ほとんどの隊員が一般曹候補生として入隊し、曹長で定年退職を迎えますが、幹部候補生として入隊した隊員は入隊当初から尉階級に任官されます。尉階級の間の年収は約380万~630万円です。自衛隊では尉階級以上が幹部と呼ばれており、部隊の指揮・統制を任されます。仕事量の割に棒給は曹階級とあまり変わらないと言われていますが、ボーナス等で差がでてくるため年収で見るとやはり幹部階級は違います!
年収は年齢によって変わる?
自衛隊では年収は階級によって変わります。棒給に加算される手当の中に、勤続年数によって加算される「号棒」というものがあるので、年齢が上がれば年収も上がるとも言えますが、号棒が増えるのは年に1度で1回1,000円程ですので、やはり階級によって変わると考えたほうがわかりやすいですね!
自衛隊の年収まとめ
年齢が同じでも階級によって年収に差があり、階級社会と呼ばれる自衛隊はすごくシビアな世界です。そんな世界で日々働きながら日本を守っているなんて益々尊敬出来ますよね!階級社会だからこそ若くして年収を上げることだって出来ます。せっかくサポートするなら彼に年収を上げてほしいと思う人は多いのではないでしょうか!
彼らがここ一番のサポートが欲しいタイミングは教育期間中です。あまり知られていませんが、昇給スピードを左右するのが教育期間中の成績だからなのです。節目の教育終了後にプロポーズする隊員も多いです!お金の話はなかなか彼にも聞きづらく、教育に行っている間待っているのも寂しいですが、この記事が未来の自衛官妻の皆様のお役にたてましたら嬉しいです!
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